投稿者: masako

普通の会議をSuper MTGに!

緊急事態宣言が解除され、再び会議の予定も増えそうですね。

Web会議への移行でこれまでの会議の常識が破壊された今、これを好機と捉えて会議の効率性アップに取り組んでみてはいかがでしょう?

科学が暴くミーティングの真実を記した本書

「Super MTG」(スーパーミーティング)

は、科学的なエビデンスをもとに、無駄なミーティングを生産性の高い”super meeting”に激変させるヒントを教えてくれます。
中でも面白かったのが、、、

◆会議予定時間は短く
30分刻みの切りの良い時間を設定すると、会議は時間枠いっぱいまで続く(パーキンソンの法則)。分単位で必要時間を決めて、さらに5~10%短く設定することで、適度なプレッシャーがかかって生産性があがる。

◆メンバーは7人まで!
7人を超えると、一人増えるごとに効果的な決断力が10%低下。

◆座る場所を毎回変える。
ミーティングに新鮮な空気と刺激を提供して、惰性やマンネリ化を回避する。

◆時にはみんなで黙って書く
ブレストよりも、会議の席で黙って各自アイデアを紙に書くほうが、アイデアの数も質も優れている。書くことで必要な意見が埋もれずに収集できる。

著者は、15年以上にわたってミーティングに関する調査を行っている、ノースカロライナ大学の教授。
本書で提示されるミーティング効率化の解決策は、科学的なエビデンスとともに紹介されていて、即役に立つ上に、読

み物として純粋に面白いですよ☆

PDCAから高速仮説・検証経営へ

ハーバードビジネスレビュー6月号のテーマは「実験する組織」

顧客ニーズが多様化し、次々に変化する中で、じっくり調べてPDCAを回して修正に取り掛かるのでは遅すぎます。ではどうするか?
そこで出てくる考え方が、仮説と検証を高速で回す経営スタイル。
ご存じの方には、「アジャイル」というとピンとくるかもしれません。ざっくりいうと、「走りながら考えてどんどん修正する」スタイル。

国内外の大企業は、そんなことはわかっているけれども、変わりたくても変われないのがホントのところ。既存の階層組織と秩序だった企業文化という、優れた製品を生み出す強みが、環境の変化によって足枷に変わってしまっているのです。

方や、中小企業の皆さんは、トップダウンでなんとか会社の向きを変えられる柔軟性のある組織。新しいことにチャレンジしつつ、仮説・検証を高速回転させることも、トップの腹づもり一つで可能ですね❗️

ただし、注意したいところは、やりっぱなしでなく検証すること、そして、検証結果に基づいて経営判断を行うこと。ビジネスのアイデアはすぐに小さく試してみて、結果を見て本格的に取り組むかを判断します。カンや思い込みに頼るよりも、データに基づく的確な判断ができますね。

ビジネス実験と言ってもA/Bテストなどのデジタル実験だけでなく、常連客に試してもらう、SNSに掲載して反応を見る、期間限定で取り組む、など、自社に合わせた取り組みが可能です。

大きなリスクを取るよりも、小さなリスクをたくさんとって、大きな果実を得たいですね🍎

https://www.dhbr.net/articles/-/6729

『リアル・オプション』 -急激な変化を生き抜く経営発想

「「わかったつもり」が怖い。
新型コロナウィルスの感染拡大によって消費がこう変わると、わかったつもりになって決めていくことがリスクです。」

日経ビジネス2020.5.04・11合併号のインタビューにあった、澤田貴司氏の言葉です。

私も同感です。

ポスト・コロナの世界について既にさまざまな可能性が語られていますが、世界が、日本が、地域生活が実際にどう変化するかは、今のところ全くの未知数です。

自社を取り巻く環境がどう変わっていくか全くわからない。こんな先の見通しが立たない状況で、どうやって経営判断を下せばいいのか。

こうした環境下に適した経営発想が
『リアル・オプション』
という考え方です。

リアル・オプション発想の経営への取り入れかたは、
休み明け、次号のValue UP Tipsにて。

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00420/

顧客満足度の測り方

ハーバードビジネスレビュー5月号は、一冊まるごと「顧客」がテーマでした。どの企業も顧客満足度向上に取り組んでいますが、アメリカで行われた調査の結果、残念ながら企業の認識と消費者の認識には大きなギャップがあることが分かっています。

自社がお客さんを本当に満足させているのか?不安ですね。実は、簡単な指標でチェックすることができます。

この図は、米国の有名なコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが開発した「NPS®(ネット・プロモーター・スコア)」という指標です。名前は難しそうですが、中身はシンプル。お客様へのアンケートで、「○○を家族/友人/同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」という質問に対して、10点満点で答えてもらいます。
結果を0~6点は批判者、9~10点は推奨者として集計し、下の式にあてはめます。

NPS®=推奨者の割合(%)ー批判者の割合(%)

指標を決めて数字で「顧客満足度」を測ることで、客観的な数字で結果を共有することが可能になり、効率的に改善の取り組みを進められます。

毎回お客さんにアンケートを書いてもらうわけにはいかないので、新商品/サービスのリリース時に合わせて実施するなど、上手に取り入れて、強固な顧客基盤づくりに役立ててください。

以下サイトにわかりやすい説明がありますので、ご参照ください。
出典:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社HP
https://www.nttcoms.com/service/nps/summary/

『星野リゾートの教科書』

ショーペン・ハウエルの「読書について」には、「大衆本は読んでも無価値どころか有害だ。後世に残る良書を読め。」という趣旨の内容が辛辣な言葉で記されています。170年経った今も事情は同じですが、膨大なビジネス書の中から良書を探し当てるのは相当難しい。。。
経営者のそんな悩みに答えてくれるのが、星野リゾート社長、星野氏が、会社経営の教科書として愛読する名著30冊を紹介する本書。

各書籍から星野社長が学んだエッセンス、実践内容をとてもシンプルにまとめており、字が少なく、非常に読みやすいです。経営学など勉強したことがなくても、「経営学の本を、地方の中小企業経営に生かせるのか💡」と、面白くスラスラ読んでもらえる内容です。さすが星野社長^ ^読者のモチベーションコントロールも考えている。
ついつい冗長になる私とは違います(笑)

星野社長は慶應大学経済学部卒業後に米コーネル大学ホテル経営大学院で修士課程を修了されており、経営学の名著のエッセンスをしっかりご自身で咀嚼され、実践されています。会社経営に取り組んでいる方にこそ、出会っていただきたい一冊です。

戦略、マーケティング、リーダーシップの三章に分かれているので、きっと、自社で今抱えている問題の糸口が記された一冊が見つかりますよ!
次の週末の課題図書にいかがでしょうか?

飲食店のプロモーション新時代

日経ビジネス2020.04.13号に気になる記事が。3大グルメサイト(食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ)から、グーグル検索やマップ検索、インスタ検索へシフトしてきているという内容。
「飲食店を検索する際に使う手段の1位はグルメサイトで78.9%。2位が48.3%のグーグル検索だった。グーグルマップなど地図サービスは30.2%、インスタグラムなどSNSは23.6%となり、合計するとグルメサイトをしのぐ勢いであることが分かる。」(本誌47頁)
実際に飲食店のコンサルティングに携わっていて、大手グルメサイトの営業姿勢への不信感や、グーグルマイビジネスの重要性、MEO(map engine optimization:地図検索の最適化)といった話題が出ることが多く、現場感覚と一致します。
8割が利用するグルメサイトですが、予約システムを利用したり高額プランを購入して「送客そのもの」を期待するのか、検索する潜在顧客に自社の魅力を知ってもらう場とみなして「認知」を期待するのか。「送客」を買っても、自社の料理・サービスに魅力が乏しければリピートが難しく、コストのかかる新規顧客頼みの不安定な運営になってしまいます。
一方、商品・サービスをしっかりと設計した上で、グルメポータルサイトを新規顧客との出会いの場とみなし、自社の料理・サービスの魅力をお客様に伝わりやすく掲載できれば、安いプランで新規顧客を獲得してリピーターに育ててお店を安定的に経営することができます特に、大都市に比べて店舗数が圧倒的に少ない地方では、必ずしも高額プランを購入しなくても、ポータルサイトへの掲載内容を工夫できれば、大きな広告宣伝効果がある、というのが、滋賀で仕事をしている私の感覚です。
インスタ・グーグルマイビジネスでのジュアルイメージづくりの重要性が増しているのは間違いないですが、グルメポータルの利用率はいまだ80%と高い水準を維持しています。グルメポータルサイトを上手に利用し、安いコストで最大の宣伝効果が得られるよう、お金は出し渋って知恵を出しましょう♪

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00117/00098/?P=2&mds